大事なお知らせ・工事中です

大事なお知らせ(2025年1月)


しばらく更新できていないうちに、Owndの無料範囲が大きく変更になってしまっていました(ごめんなさい)。

移行を準備中ですので、過去の記事は、記事一覧 からご覧ください。

https://numazine.themedia.jp/posts/page/1?type=grid


ステートメント


「これもまた本人は知る由もないことだったが、庭の小道や並木道を足早に歩いたり走ったりするようになったおかげで全身の血のめぐりがよくなり、ムーア[沼]から吹き下ろす風に逆らって進むうちにからだが強くなっていった。走ったのは、ただ暖かくなりたかったからだし、顔に吹きつける風、びゅうびゅう鳴る風、目に見えない巨人のように自分を押し返す風なんか、メアリは大きらいだった。けれども、ヒースの原野を渡ってくる新鮮な風はメアリの肺を満たして全身に好ましい影響を与え、いつのまにかメアリの頬には赤みがさし、よどんだ瞳にも輝きが宿るようになった。」『秘密の花園』(土屋京子訳)より

 ……むかしむかし、ある森の奥に、二つの沼がありました。一つの沼は魚が泳ぎ、木漏れ日が降り注いでいました。もう一つの沼は、淀んで、生き物の影もありません。この二つの沼は、しかし、全く同じ水源からできているのです。けれど、濁った沼は水を蓄えて流すことなく、前者の、気持ちが良く、淵にたどり着いた者が思わず深呼吸をしてしまう沼は、下流へ、下流へと、湧き出る水を流し続けているのでした。

 私たちは日常の中で、たとえ生まれ出たところからどんなに離れようとも、習慣や、気のおけない人間関係の漫然さの中で、下へ、下へと沈んでいきます。それは同時に、我々の誰もが切望する故郷や、家庭を持つことに、近づくことでもあるのですがーー。

 そんな中でも、沼(ムーア)の中で、生きる元気と人間性とを取り戻していったような『秘密の花園』のメアリのように、私たちがそこで呼吸をするごとに、ささやかな思考と、小さな希望とが芽生えていきます。気がつけば足にまとわりついていた泥を、言葉の形で記憶しよう、というのが「沼(Numa)ZINE」の目標です。

 様々な場所の、異なった日常の中で、留めおきたいこと、伝えたいこと、聞きたいこと、が自然に集まってくるような、場所になればよいな、と思っています。そうして言葉が流れ出た「沼」には、光が差して、また澄み切った水が満ちますように。(や)


内容

ジャンル:

いろんな国の、リアルでシュールな生活空間の話

日記、レビュー(本・映画・音楽…etc.)、エッセイ、旅行記、写真、映像、音声、小説、なんでも!

各人1テーマ + リレー連載

更新頻度:

毎月1回、1日更新(目標)

モットー1:長文で書く。

現代のSNSは短文になりがちで、感嘆詞だけでも会話が成り立つような気持ちや、会ってもいないのにコミュニケーションをしているような感覚になりがちです。これでは虚しいので、せめてツイッターの文字制限よりは長い文章を。

モットー2:自分の言葉で書く。

日常から出た感覚を、恥ずかしがらずに大事にして、堂々と言葉に。

モットー3:排他的にならない。

自らの思考をジャンルやテーマで狭めることなく、なおかつ自らに依る。