2019.12.02 12:07Seeへの散歩(や) その日、私は10月の陽気の中で落ち葉を踏みしめながら歩いていた。木々の間をさまよう。手に握った携帯電話の画面には、薄い緑の一帯に「こちらに進め」とオレンジ色の道が表示されていたが、事実は遭難しているようなものだ。人が歩いた形跡のない、獣道でもないところを、何となく南へ、延々と進...